2012年12月31日月曜日

2012を振り返って

年賀状に追われなかなか更新出来ずにいました。

今年も選手のおかげで貴重な体験をすることが出来ました。

春季中学校全国大会
夏の中体連全道大会
サマーキャンプ
秋の中学校全道大会

来年湧別中を倒し全道、全国とチームを導くためには今の現状では難しいでしょう。

なので先日選手と指導者でミーティングを行い、かねてから考えていた体幹トレーニング、SAQを実践し正しい体の使い方と爆発的なパワーを付けるための練習を冬期間行うことになりました。

怪我や故障がなくしかもチームが勝ってしまうそんな理想の形を目指し高校野球で華が咲くように指導していきます

2012年12月21日金曜日

揃ったぁ~


9月から始まっていたプロ野球助っ人フィギュア。
クロマティだけが手に入らなくて…


先日コンビニでクロマティと運命の出会い。
やっと全種類揃いました。


ブライアント何かリアル過ぎるな

2012年12月12日水曜日

"探求〟野球道を考える 第5回-4

私が実践する指導の4本柱   桑田真澄氏

今、コーチにも問われるセルフコントロール能力

最後のポイントは忍耐力です。

 野球選手が成長するのは、やらされる練習ではなく、自ら主体的に練習している時です。コーチにはチームがそうした雰囲気になるように促してほしいのですが、そこでさらに大事なのは練習を止める勇気です。なぜなら彼らのこころと身体は成長期にあるからです。みなさん御存じだと思いますが、練習中は筋肉が破壊されます。そのうえで超回復を促して競技力を高めるためには、タイミングのよい食事と十分な休息が不可欠なのです。

 こうした考え方は、わかっていてもなかなか実践できないでしょう。大事な試合が近づくほど、選手のことがかわいいほどコーチも熱くなる気持ちはよくわかります。実はそういう気持ちになることは、僕自身にもあります。でも日本の野球界の将来を支える若い選手を育てるため、コーチのみなさんには強い忍耐力でぐっとこらえてほしいと思います。

 4つのポイントからおわかりの通り、自分をコントロールする能力は選手のみならずコーチのみなさんにも問われるのです。試合の状況を読む分析力と相手を先読みする洞察力をもとにして戦略を立て、そして実行する。試合の後で振り返って、次のゲームに活かす。

 勝負所では根性と気合も大事だが、それだけでは上手くならないし、試合に勝つことはできません。コーチも選手もこうした好循環を回すことができたらチームは強くなるし、若い選手が社会に出た時にあらゆる状況で活躍できる人材が育ちます。つまり、コーチのみなさんが意識改革を実践して新たな指導方法を確立することこそ、いまアマチュア野球界が求められている人材育成の第一歩なのです。

"探求〟野球道を考える 第5回-3

私が実践する指導の4本柱   桑田真澄氏

今、コーチにも問われるセルフコントロール能力

第三のポイントは失敗することを認めたうえで、チャレンジ精神を奨励する雰囲気作りです。アマチュア野球の現場でよく目にするのは「積極的にプレーしろ」と言いつつ、失敗すると「何をしているんだ!」と罵声を浴びせるコーチの姿です。こうしたジレンマに立たせるほど、若い選手は思考停止に陥ります。少し頭のいい選手だったらコーチの指示を聞いているフリをして、内心は大人をバカにする習慣が身に付くでしょう。

 僕もアマチュア時代から長年こうした指導を受け続けてきましたが、プロで23年間プレーした経験から導き出されたのは、「野球とは失敗するスポーツである」という教訓です。僕は投手として173勝することができましたが、その裏にはたくさんの敗戦がありました。本塁打をたくさん打つ選手は、三振もたくさんしています。野球選手だったらエラーしたことがない選手、三振したことのない選手はいません。そして「もう三振したくない」「同じようなエラーをしたくない」と思っていても、次にまた同じ失敗を繰り返すのが野球というスポーツなのです。

  もちろん僕のチームでもシートノックの最後は、全員ノーエラーで選手にプレッシャーをかけます。でも選手を育てるうえで大切なのはメリハリです。エラーしてもよいから「ここだけ気をつける」という練習をする。「三振してもよいから思い切り振ってこい」と送り出す。野球は失敗するスポーツである以上、失敗をしても起き上がる大切さを教えることがよいコーチの条件だと思います。

 

                      田中賢介 沖縄春季キャンプ

2012年12月7日金曜日

"探求〟野球道を考える 第5回-2

私が実践する指導の4本柱   桑田真澄氏

今、コーチにも問われるセルフコントロール能力

第二のポイントは試合で活きる練習、試合に勝つ確率が高まる練習の実践です。たとえば守備練習をしていて「正面で捕れ」「両手で捕れ」と指導しているコーチが未だに多いと感じます。その根底には練習の目的の一つに「精神の鍛練」があり、身体の横でゴロを捕ったり片手でフライを捕ったりするのは横着あるいはスタンドプレーという発想があるのだと思います。

 しかしながら、ここで守備の目的という根本的な問題に立ち返ってみましょう。野球というスポーツで、守備の目的は「アウトの捕ること」にあります。しかも試合では横のゴロをさばいたり、走りながらフライを片手でキャッチしてすぐに返球しなければならないケースもあります。つまり、試合に備えるために練習するという発想に立つと、普段からバックハンドや片手捕りの練習もしておくことでこそ、次の試合で勝利する確率が高まるのです。




 僕がメジャーの春季キャンプに参加した際、早出の守備練習ではコーチが手で転がしたゴロの対して、若手選手からレギュラー選手までがバックハンドで捕って素早く送球動作に移る練習をしていました。

 もちろんアマチュア選手の場合、練習当初は動作がぎこちないためエラーが続く恐れもあるでしょう。しかし、この練習を繰り返すことでハンドリングや足の運びのリズムが良くなって、実は一番難しい正面のゴロよりも上手にあわせることができるようになるのです。

 合理的、効率的に選手の競技力を高めて試合に勝つためには過度な精神性の追求は控える。そして試合で起きうるプレーを客観的に分析したうえで、そのプレーを繰り返し練習することが近道だと言えるでしょう。

"探求〟野球道を考える 第5回-1

私が実践する指導の4本柱   桑田真澄氏

今、コーチにも問われるセルフコントロール能力

今回は、アマチュア野球界における新しい指導法のすすめについてお伝えしたいと思います。

 これまで連載で書いてきたとおり、日本の野球界では武士道精神に基づいた「誤解された野球道
」の指導理念が浸透していました。その結果、コーチは練習の「量」の重視、精神の鍛練、絶対服従という方針をいわば野球界の常識として貫いてきました。

 もちろん、こうした指導理念を長年にわたって継承してきたことで、ほぼすべての日本人選手が「あいさつや道具を大事にする姿勢」や反復練習を繰り返すことによる「基本プレーや連係プレーのレベルの高さ」など、世界に誇るべきスキルを備えているのはまぎれもない事実です。

  しかしながら、その裏側で故障者の続出、自ら考えて自律的に行動する姿勢の欠如、体罰やイジメなどの事件が繰り返し起きている実情は「誤解された野球道」の弊害にほかなりません。

 そして何より、23年間プロの世界でプレーしてきた僕が最も疑問に思うのは、従来の指導理念は現在の野球界を取り巻く環境にマッチしていないし、そもそも野球というスポーツの本質から少しずれているいること。その結果、若い選手が無限のポテンシャルを開花させる可能性を指導者自身が阻害しているという現実です。

 僕が指導の現場で感じていることは山ほどあるのですが、この場では常に日頃から心がけている4つのポイントに絞ってお伝えしたいと思います。

 第一のポイントは、技術指導をするうえで野球界の従来の常識を疑う姿勢です。たとえば打撃で「上から叩け」というアドバイスが聞かれますが、果たしてこの指導法は正しいのでしょうか。投手の僕からしたら、上から叩くだけのメカニック(身体動作)ほど打ち取りやすい打者いません。なぜならスイングと投球の軌道が一致するポイントが極めて狭いからです。この打ち方が普及した日本人の体格が恵まれず、またグラウンドも整備されていなかった戦前にイレギュラーヒットを狙うためだったと言われています。また上から叩く素振りを繰り返していた王貞治さんは「極端なアッパースイングのクセを修正するためにダウンスイングで練習していたが、試合ではレベルスイングからアッパースイングをしていた」と話されています。






 投球に関して、投手が野手と異なるのはマウンドという傾斜を利用して投げる点にあります。すなわち、マウンドに対応して傾斜を利用できることがよい投手の条件なのです。それでは投手はどのようなメカニックで投げることが理にかなっているのでしょうか。


 平地と急な下り坂では歩く時でさえ体重のかけかたが違うように、そのポイントは重心の置き方にあります。乗馬で下り坂を降りる時、騎手は体重を後ろにかけるように教わります。投手も前足をあげてから体重を移動する際に右肩を一度落として、体重を後ろに残しながら前足を着地させることが効率的なメカニックなのです。

 昔は選手の身体動作を映像で残すことができなかったため、野球界では一流選手の感覚に頼った技術論が「常識」として伝承されてきました。しかし、現在は少年野球ですら選手のメカニックをビデオ録画して繰り返し見ることができます。従ってこれからの時代は身体動作の「感覚」と「実際の動き」を検証しながら、両者のギャップが限りなく少ない「言葉」を選び出して指導の現場で活かす工夫が必要だといえるでしょう。