2017年7月28日金曜日

コミュニケーション能力があるか


選手が何を考えているのか。どんな想いで、何を意識して野球をしているのか。性格や人となりを知るのもスカウトには欠かせない。日○ハムでは、ドラフトが近くなるとスカウトが足を運び、候補選手と面談することにしている。

球団こそ12あるが、選手は「NPB」という”会社”に”入社”を希望している。その選手に数千万円、ときには1億円以上のお金を払うにもかかわらず、志望動機も考え方も目標も夢も知らないまま採用するのは、一企業としてはおかしいと言わざるをえない。そんな状況に風穴を開けた。面談では自分の考えをどう話すのか表現力を見る。

「ほっといても一軍に行く選手を白、絶対に一軍に行けない選手を黒、両方の可能性があるボーダーラインの選手グレーとすると、真っ黒な選手は絶対に排除しなきゃいけない。球団のリスクを回避するためにも、それをまず見つけるのが第一ですね。一方で、よりよいところが見えたら、それはオプションで評価を高めます。例えば、『絶対にやる!』という気持ち。どんなにいい高校生でも、大学や社会人から(ライバルとして)大人が入ってきて、壁がいくつもある中では、強い気持ちがないと打ち破るのは難しいし、とても続きません。

あとは考える力。自分で考えているか。自分の言葉でしゃべっているかは非常に重要です。しゃべり方でわかります。隣に監督がいてもわざと『~はどう?』といういわゆるオープンクエスチョンをします。何を考えているのかを引き出したいからです。そのときに、『はっ!?』となる選手は考えていない。つまり、やらされているということです」

オープンクエスチョンとは、「イエス、ノー」で答えられない質問のこと。自分の考えを、自分の言葉でしっかりと表現できるか。スカウトはそこを知りたいのだ。

2017年7月18日火曜日

自分の進路を、自分で決めているか


日○ハム某スカウト

「ときどき、『親のために野球をやってるんじゃないかな?』と思う選手もいる。大学を途中でやめるのはそういうこと。親の期待が大きすぎるんです。そこに本人の意志がホントにあるのかなと思います。特に大学野球を見ていると、ただやっているだけに映る選手がいる。下手をすればやめてしまう。ホントに自分で進路をきめたのかなという感じすらします」

声がかかった大学、または高校や指導者とつながりがある大学に進学する。行きたい大学というより、入れる大学を選んでいる選手がほとんとだ。

今は野球推薦で大学に行けてしまう。どんな学校かも知らずに行くでしょう。それは、自分で人生を決めているようには見えないですよね。中には、『プロと早稲田とどっちにしようかな』という選手もいる。それは違いますよね。ブランドとか価値も問題ではなくて、進路の問題。全然別物でしょう。そういう発想というのは、自分の人生を必死に考えた結果ではない。表面だけをなぞってる選択ですよ。そこに強い意志は感じないですよね。

高校3年生、18歳なら自分で決断する意志はあるべきだと思いますし、考えられなきゃ困りますよね。また、そうできるように大人がしないといけないと思います。

一度きりの人生。自分の進路は自分で決める。それぐらいの意識が必要だということ。周りに言われるまま、流されるまま、楽に決まる進路を選択するのが果たして本当にその子のためになるのか。憂いているのだ。

2017年7月4日火曜日

対象選手の親は、必ずチェックされる


某日○ハム球団

今、スカウトを務めているのは、ほとんどが現在の親の姿に違和感を覚えている世代。判断する人の基準に自分たちを合わせないと、価値観はいつまでたっても平行線のまま交わることはない。

当然のことながら、スカウトは対象選手の親は必ずチェックする。ときにはネット裏から応援席に場所を移して、どんな親なのか見に行く。

「子供への愛嬢があるのはいいことだと思います。親の愛情は大事。ただ、そこには謙虚さがあるかとか、自分の立場を理解できているかということが出てくる。親の感覚が非常に重要だということです。
例えば、子供が中心選手だったとして、親御さんも派手に中心選手みたいな態度をとっていたらそれは違いますよね。親がそういう感覚ということは、子供にもそういう感覚があるだろうということになる。置かれた立場を考えて、外から見られたらどういうふうに映るのか。そういう感覚を持てる人かは重要ですね。
数年前に騒がれた投手の親は、自ら持ちかけてインタビューを受けるようなことがあった。あれには嫌悪感を抱きますよね。自分が主役でない。観客の一部だということを理解しているかどうか。あの姿を見て、その投手は推せなくなりました。それと、息子が投手だと他の父兄が応援しているのに、自分だけその集団から離れてネット裏のいい席でビデオを回しているようなケースもある。そういうのもどうなのかなと。」

こういった親の言動以外にも、スカウトの共通認識として、「男の子は母親の骨格を受け継ぐことが多い」というものがあるため、母親の体格や骨格はチェックされるスカウトが見ているのはプレーだけではない。野球場やグラウンドにいる限り、どこかで見られているかもしれないと意識することが大事だ。

2017年7月2日日曜日

スカウト事情


現代のスポーツ界のスターには、大谷翔平、羽生結弦に代表されるように、能力プラス人間性が求められる。

2015年の巨人の現役選手による野球賭博行為が発覚。
「野球だけできればいい」「野球さえうまければいい」という考え方の選手は、プロ野球界も敬遠せざるを得ない。

プロ野球のスカウトは、野球のプレーと同様に”それ以外の部分”にも目を光らせている。
それ以外の部分”にはその選手の言動だけでなく、当然のことながら親の言動も含まれるが、それを知らずに”減点対象”となっている親はたくさんいいる。

2017年7月1日土曜日

責任


おかげさまで最近、入団体験が多くそのまま入団してくれる子供が多くなりました。

現在、21名の選手

昨今の野球事情は競技人口が減少しており、先日の道新記事でも掲載されていましたが、高校野球の北見支部の全道枠もチーム数の減少により3枠から1減の2枠になってしまいました。

我がチームは北見市内の少年球団の中でも人数に恵まれています。
その分、責任を持って指導していきたいと考えております。

野球経験をそのまま伝えるのではなく、頭ごなしに一方的にならぬよう、立場の弱い子供たちに恐怖を与えないよう、丁寧に向き合っていかなければならないと考えています。

出来なかったことが出来るようになる。
小さな成功体験から
達成感、充実感を子供たちに経験して欲しい。

個人的には誰もが認める人間性を備え、全道・全国へと導いて行きたいと考えています。
そんなに険しい道とは思っていません。

今の野球指導は変わり始めています。
昭和の野球は終わりました。

元プロ野球選手、トレーナー、医師、野球指導者、書物からたくさんのことを学んで来ました。
小泉であの人に野球を教わったことが子供とその親が成長するきっかけでありたい。