2014年3月11日火曜日

真の技術はやさしい球で


真の技術を身につけるために、

どのような練習が必要だと皆さんはお考えですか?

 

高いレベルの技術習得のために、強い打球のノックをガンガン受けたり、

速い球を打つ練習が必要だとか、そう考えている方も多いでしょう。

 

身についた技術を実戦でより活かせるようにという目的であれば、

そういった練習も有効でしょう。

 

MFTスクールでは、すごく上手な選手じゃなければ入れないのではないかと

聞かれることがあります。

 

しかし、野球が好きな子は全員受け入れています。

 

上手下手は関係ありません。

 

また、スクールでは速い球を打ったり、

速い打球のノックを受けるといったことは一切ありません。

 

小学生と中学生が一緒に練習しても、

全く支障がない内容の練習しかしていません。

 

体の使い方、バランス、柔軟性、そういった点に主眼を置いています。

 

そんなことで選手が上達するのか不思議に思われる方も多いのですが、

実は本当に深い技術を身につけようと思う場合、

自分の動きに集中する必要があります。

 

速い球を打つとき、強い打球のノックを受けているときは、

速い球にあわせることに精一杯になってしまい、

自分の動きに意識を集中させる余裕がありません。

 

プロの二軍キャンプで二遊間の連携の練習を、

コーチが23mの距離から小学生でも楽に捕れるゴロを転がして、

延々2時間以上練習を続けるシーンを見たことがあります。

 

捕ることに余裕があるため、

どのような姿勢で捕球し、そこからいかに素早くバランスよく、

正確な投球動作につなげるかに、意識を集中させることができるのです。

 

0.1秒を大切にする技術習得には、やさしい球の反復練習がおすすめです。

 

まだ、投げ方が固まっていない小学生の場合、

速い球を投げようとか、遠くに投げようとすると、

フォームが崩れてしまい、逆効果になることが多いです。

 

キャッチボールをしながら徐々に距離が離れていく時に、

選手のフォームをよく観察してみてください。

 

もちろん個人差はあるのですが、

ある距離を境に、無理に遠くに届かせようとして、

選手の軸が崩れ、投球のバランスが悪くなるのがわかると思います。

 

まだしっかり投げられるようになっていない選手が、

速い球を投げよう、遠くに投げようと、

崩れたフォームで無理やり投げ続けることで、

悪いクセがついてしまう恐れがあります。

 

一度悪いクセがつくと、クセを直して、

バランスよいフォームを身につけるために、

ゼロからのスタートより7倍の時間がかかると言われています。

 

7倍は統計を取った客観的な数字ではないですが、

多くの専門の指導者の経験から、

それくらい困難に感じているという例えです。

 

メジャーリーグのブルペンで、

時々投手がプレートより少し前から、

投球を続けていることがあります。

 

フォームのバランスを直すために、

近い距離の方が良い場合があるそうです。

 

 

基本に忠実な、真の技術を習得するために、

やさしい球での反復練習がおすすめです。(特に小学生)

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